車のポスター広告撮影
僕がずっとやってきたことがあります。
それが広告写真の分野です。
現在はウェディングやスクールガールの世界で僕を知った方は多いと思いますが、僕のキャリアのスタートは広告撮影でした。
広告とは物、スチールライフを含むもの。
新入社員としてはじめて就職した会社は日本デザインセンターという会社のスタジオVIG、研修を終えるとここから名古屋のスタジオに出向になりました。
6ヶ月で僕は恥ずかしながらハードな車の撮影に耐えきれず、会社を辞めてしまうのですが、紛れもなく僕の商業写真としてのルーツはそのスタジオにありました。
車の撮影は商業写真の最高峰の技術を擁します。
全体が鏡面になっているので、全の面に映り込みが発生し、ここに黒、もしくはグレー、白の映し込みを仕込み撮影します。
それに撮影対象が大きい事によるライティングの違い。
スタジオによっても変化するライティングはとてもその世界を知るものでなければ撮影する事は出来ません。
実は、この撮影をうけるとき、電話で、メインはタレントさんですが、車の撮影も出来る人を捜しているのですが可能でしょうか?との問い合わせをうけました。
これは僕にうってつけの仕事だと思いました。
ただラフを見て相談しましょうとお伝えしました。
車の撮影と言ってもスケールには大きな違いがあります。
タレントメインで一部、車が写っているものと思っていた僕は驚愕しました。
ラフスケッチにはニース?と思われるヨーロッパの海岸を思わせるスケッチがプレゼンを通っていたのです。
笑うしかありません。
スタジオでは砂を敷き詰め、海岸を造ることになりました。
こんな撮影はバブル期以降めったにやったことはありません。
天空をイメージした紗幕を天井に張り出します。
スケールの大きな撮影になりました。
スタジオに砂漠?
数種類の色の砂を敷き詰め、リアリティ溢れる砂浜が出来上がりました。
ここでもう一つ、重大な要因が、、、、笑
実は僕は高所恐怖症。
スタジオでイントレを組み、アングル決め、、、8mの高さ3階建ての高さほどからの撮影です。
最初はイントレ3段でアングル決めをしましたが、これが足場を固定しないイントレがユラユラしてとんでもなく怖い。。。。。。汗W
息子の笑顔を思い浮かべ、“パパがんばるからなー”と言い聞かせ,笑
ここをビクつくと10数名を数えるカメラ、照明サイドのスタッフの士気も上がらないと思いがんばりましたね、こんな思いも久々かな。
撮影は二日間、終わった後はやはり、ここが自分の居場所なんだなあと思いました。
30年前、広告写真家を目指しながら路線変更を余儀なくされ、またこの場所に戻れた事、不思議な運命を感じました。
デザインセンター時代の先輩にもアドバイスいただきました。
恵まれた環境で撮影できて幸せでした。
僕はこういう現場監督みたいな職業があっているのだとおもいます。
今回、支えてくださった、鶴田さん、角田さん、照明さん、レタッチャーさん、全てのサポートスタッフに感謝させていただきます。
車の広告はずっと携わりたい仕事のひとつです。
もうすぐ公開です。
公開されましたらまたアップさせていただきますね。